あおいのMEちゃんねる

臨床工学技士を目指す学生です。

【国試解説】第27回午前3~薬物について~

 1.問題

薬物について正しいのはどれか

  1. 治療係数(LD50/ED50)が大きいほど安全性が低い。

  2. 血漿蛋白と結合したものは薬理作用をもたない。

  3. 坐薬投与では初回通過効果(first pass effect)を受ける。

  4. 経口(内服)投与の方が筋肉内注射よりも薬効持続時間が短い。

  5. てんかん薬は治療薬物モニタリング(TDM)の対象とならない。

2.解答

2

3.解説

 〇1

治療係数とは、薬物がどれくらい安全かを示す指標のことで

「50%致死量(LD50)/50%有効量(ED50)」の式で表せます。

※50%致死量・・・投与した動物の半数が死亡する用量のこと

※50%有効量・・・投与した動物の半数に薬物の効果が現れる量のこと

 

LD50とED50の差が大きいと治療係数が大きいということになり、安全性が高いということになります。

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LD50とED50の差が小さいと治療係数が小さいということになり、安全性が低いということになります。

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 〇2(正解)

血漿タンパク質(主にアルブミン)と結合した薬物は・・・

分子量の大きいアルブミン結合しているため血管外へ移動できない!

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膜受容体と結合して作用を発現することができない!

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 〇3

初回通過効果・・・服用した薬物が、全身を循環する前に門脈から肝臓に集められ、肝臓を通過する。このとき、摂取した薬剤が肝臓の酵素によって代謝され、活性を失う。

薬物が門脈を通るかどうかで、初回通過効果を受けるか受けないかが決まる。

 

坐薬は直腸下部から吸収され、門脈を通らず全身血流へ入るので、初回通過効果は受けない。

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 〇4

表から、持続時間が短いのは筋肉注射だと分かる。

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経口摂取する薬物の中には、胃酸から薬物を守るようにした薬物や、効果が現れるまでの速さを緩やかにする薬物がある。これにより、血中濃度の推移が緩やかになっている。

また、筋肉には血管が豊富にあるため、血中濃度が一気に上昇するが、その分薬物がすぐに流れていき効果が切れるのも速い。

 〇5

治療薬物モニタリング(TDM)・・・薬物の血中濃度を測定してその結果を解析し、患者ごとに投与量や投与間隔を適正に管理すること。

 

服薬状況の把握や有害作用の確認のためにも、抗てんかん薬に対してTDMを行う!