なぜ「ばち指」は低酸素状態で起こる?
今回は「低酸素状態でばち指が出てくる」って書いてあったんだけど、なんでそうなるのかよく分からない!という疑問を解決します!
私は以前から「ばち指」について調べていましたが、難しい論文ばかりでよく分からず・・・。ですが、参考書を見あさっていたところ、「ばち指」に関する項目を見つけたので、今回はそこで学んだことを書いていきます!
そもそもばち指って何?
「ばち指」とは、手の指や足の指の関節が肥大することで、指先が太鼓のバチのように膨れて、爪が手のひら側に曲がった状態です。
ちなみに、ばち指は可逆性なのできちんと元に戻りますよ。
なぜ低酸素状態になるとばち指になるの?
低酸素状態になるとばち指になる理由は、実はまだはっきりとは分かっていません。でも、こんな説が考えられています。
「低酸素状態」というのは、静脈血が動脈へ直接流れてしまう動静脈シャントが原因で起こります。
血小板を産生する細胞に「巨核球」というのがあるのですが、骨髄でできた巨核球は、本来静脈血に入り、肺に到達・定着して血小板を放出します。
ですが、静脈血が直接動脈に流れ込んでしまうと、肺に到達せずにそのまま肺静脈から左房に入り、左室から全身へ運ばれ、末梢組織まで届いてしまいます。
本来は末梢まで巨核球は行かないのですが・・・。末梢に届いた巨核球は、そこで血小板を増殖させる物質を放出するので、組織が肥大してしまうと考えられています。