【第2種ME試験】2020年度公開問題・AM14 電気回路の問題を解説!
今回はこの問題を解説します!
問:図のab間の電圧Viを入力抵抗10MΩのディジタルテスタで測定したところ、スイッチSを開いたときは0.05V、Sを閉じたときは0.06Vであった。増幅器の入力抵抗R[MΩ]はどれか。(第2種ME試験 2020年度公開AM14)
- 3
- 5
- 10
- 15
- 20
1.解答
3.10[MΩ]
2.解説
〇スイッチを閉じた場合
ab間の電圧は、入力抵抗10MΩのデジタルテスタで測っているので、ab間に10MΩの抵抗がある回路とみなすことができます。
スイッチを閉じると電流は抵抗のない方へ行こうとするので、電流は1MΩの抵抗がある導線は通らず、ただの導線とみなすことができます。
よって、回路は上の図のようになります。
ab間の電圧はスイッチを閉じたとき0.06[V]になるので、電源電圧E[V]も0.06[V]になります。
電源電圧E[V]は一定の値なので、スイッチを閉じたときでも開けたときでも0.06[V]になります。
〇スイッチを開けた場合
この時点で、既にE=0.06[V]ということは分かっています。
スイッチを開けた場合は、ab間は0.05[V]になるので、1MΩの抵抗にかかる電圧は0.01[V]になります。これで、1MΩの抵抗に流れる電流は0.01÷1M=10[nA]と分かります。
また、デジタルテスタの入力抵抗である10MΩの抵抗には0.05[V]かかっていますから、10MΩの抵抗を流れる電流は0.05÷10M=5[nA]と分かります。
10MΩの抵抗と求める抵抗Rは並列関係なので、求める抵抗Rを流れる電流は10[nA]-5[nA]=5[nA]です。抵抗Rにかかる電圧は0.05[V]なので、R=0.05÷5n=10[MΩ]となります。