臨床実習のために覚えておきたい略語・用語集2
1.人工心肺
〇MAP
輸血バッグのことを一般的にこう呼びます。
「MAP血」と言う施設もありますよ。
〇セルセーバー
自己血回収装置のことです。
吸引ポンプで吸引した血液などを、あらかじめここに貯めておけば、輸血の量も減りますね。
セルセーバーに溜まった血液は、生理食塩水で洗浄してから体内に返します。
〇マスターとスレーブ
マスターは主人、スレーブは奴隷という意味で、心筋保護液のポンプに用いられている言葉です。
血液心筋保護液は最初、血液:心筋保護=4:1の割合で入れますが、マスターポンプである血液ポンプを回せば、自動的にスレーブポンプである心筋保護ポンプもマスターポンプの1/4の流量で回ります。
まるで主人に従う奴隷のようですね。
〇AVR
大動脈置換術のことです。
大動脈弁が閉まる時に閉まらない(大動脈弁閉鎖不全症)、大動脈弁が詰まる(大動脈弁狭窄症)のときに、新しい大動脈弁を植え込む手術です。
〇CTR
心胸郭比のことです。
心臓が拡大しているかどうかの評価に使用します。
50%以下だと正常です。
〇Hc
ヘマトクリットのことです。
Hctと書かれることもあります。
〇BSA
体表面積のことです。
総血流量を決める時に用います。
〇ScvO2
中心静脈血酸素飽和度のことです。
Sv¯ O2(混合静脈血酸素飽和度)と間違えないようにしましょう。
Sv¯ O2は上大静脈血、下大静脈血、冠動脈血が合わさった右心室から肺動脈の血液です。
ScvO2は上大静脈血、下大静脈血が合わさった血液です。
〇オイフ
手術のとき、患者さんにかかっている青い布のことです。
〇CHDF
持続的血液濾過透析のことです。
24時間以上、持続的に血液濾過透析をすることです。
2.透析
〇コンソール
透析用監視装置のことです。
〇UFR
限外濾過率のことです。
値が大きいほどよく除水できるということです。
〇CKD-MBD
骨・ミネラル代謝のことです。
透析患者はCa、Pがどうなるのか、その影響でどのような変化が起こるのかを確認しておきましょう。
〇DW/ドライウェイト
透析患者の、除水したあとの適正体重のことです。
〇クリアランス
透析液に含まれていない物質(尿素窒素、リンなど)の除去効率を表したもの。
〇ダイアリザンス
透析液に含まれている物質(Na,Mgなど)の除去効率を表したもの。
〇カプラ
ダイアライザと、透析液が流れる回路の接続部分です。
〇QB
血液流量のことです。
Qが流量、Bが血液(blood)を表します。
〇TMP
膜間圧力差のことです。
ダイアライザの膜を境とした血液側と透析液側の圧力差のことです。
膜間圧力差によって除水量が変わってきます。
〇ペンレス
透析患者が穿刺部位に貼る麻酔テープのことです。
見た目は透明なセロハンテープのようです。
患者さんは透析当日の朝、あらかじめ配布されたペンレステープを自分で穿刺部位に貼り、通院するのです。
〇ルビスタ
環境除菌・洗浄剤の商品名です。
ピンク色のシートでベッド、コンソールなどを清拭すれば、洗浄と除菌が同時にできます。